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最近読んで、涙が止まらなかった本「本泥棒」。(The Book Thief by Markus Zusak)
じっくりと本を読むのが好きな方にはかなりお勧めです。
ストーリーは、ナチスの支配下にあるドイツでたくましく生きるひとりのドイツ人の少女と
彼女をとりまく人々の生活の中で展開していく。
ナチスドイツの時代、ユダヤ人だけではなく、ドイツ人も苦しみ、もがいていた様子が
色鮮やかに、まるで映像を見ているかのように描かれている。

決して幸せとはいえない環境で育った少女が、本と言葉に出会うことで暗い世界に
希望の光を見いだす。本によって、彼女は自分の存在を確認する。
そしてその言葉は彼女だけではなく、彼女の周りの人にも救いの手を差し伸べることとなる。
人間の言葉にできない、心の奥にひっそりと隠された悩みや苦しみが、
別の言葉によってそっと癒されていく。その一方で、思いもしない言葉によって
心を深く傷つけられることもある。

「わたしは言葉を憎み、言葉を愛してきた。その言葉を正しく使えていればいいのだけれど。」

少女が最後に締めくくる言葉。
ただの本では終わらないなにかが、そこには詰まっていました。